こんにちは!糸の帆(itonoho)のやまもとです。
ここではおすすめの刺繍ソフトをまとめました。
ミシン刺繍を始める目的を下記の3パターンに分け、それぞれにおすすめのソフトをピックアップしています。
もちろん高価な刺繍ソフトほど出来ることが増えたり、利便性も大幅に向上しますが、その価格はピンキリです。最高クラスは200万円近くとなかなか手が出せるものでもありません。
それぞれの目的に応じた最適な価格帯のソフトをまとめておいたのでぜひご参照ください。
1、おすすめの刺繍ソフト(趣味で始めたい方向け)
まずは趣味でミシン刺繍を始めたい方におすすめの刺繍ソフトから。
ある意味この辺りがもっとも売れている価格帯のものですね。
下記の3つより比較いただければと思います。
ブラザー「刺しゅうPRO11」
ブラザーの「刺しゅうPRO」。
刺繍ソフトの中では最も安価であり、かつ日本で最も売れている刺繍ソフトといって良いでしょう。オープン価格ですが実質12万円前後で販売されています。
ブラザーの刺繍ミシンを購入した方であれば、迷わずこの刺しゅうPROを選ぶパターンが多いですね。”プロ”という名がついていますがあくまでもホームユーザー向けです。
モチーフなどのパターンに加え、文字フォントも日本語を含め多くの書体を標準搭載。データ作りの基本であるマニュアルパンチはもちろん、写真を刺繍したり、イラストを刺繍することも可能です。
変換もビットマップ形式の画像データ(bmp、jpg)に限らず、ベクトル形式の画像データ(wmf、svg、emf)にも対応しているので、使い方によってはいろいろな刺繍が楽しめると思います。
作ったデータを拡大したり縮小することもできるので、実用性も高いですね。(もちろん制限はあります)
ちなみに現在の最新バージョン11では、タタミ縫いにウェーブのような角度も付けられるようになり、デザイン面でも進化している印象を受けます。自動変換の精度やマニュアルパンチの機能に物足りなさはありますが、この辺りは値段相応といったところでしょうか。10万円台のソフトとしては十分すぎる機能が備わっています。5万円以下で買えていた頃と比べると倍以上の価格になっていますが、機能面ではそれ以上の価値があると言えるでしょう。
一方で、これはあくまで主観的な話になりますが、刺しゅうプロは操作性にクセがあって馴染みづらいという印象があります。OSはWindows対応なのですが、UI(ユーザーインターフェース)が今どきのソフトと異なるため、直感的に操作できないというのが理由です。急激に変えないのは長年使いなれた方に向けた配慮があるのかも知れません。32bit設計のままなので、近年のパソコンスペックが活かしきれず、動作が不安定なのも泣き所です。
また初めての方にとってはアプリケーションが複数に分かれているのも、ややこしさを与える要因のひとつかも。ユーザー要求に応じて間口を広げているのは良いのですが、その間のインターフェイスが弱く、機能を合作して作るという事が苦手なソフトです。(オートで取り込みマニュアルで微修正したい時など)
実際、高価な割に使いきれなくて挫折する方も多いと聞きます。取り扱い店舗は多いのですが販売店で熟知した方が少ないのが残念なところでもありますね。
このソフト、海外では「PE-DESIGN 11」という名称で販売されています。完全一致ではありませんが、日本より早くリリースされる為、今後のバージョンアップの動向が気になる方はウォッチしておくと良いでしょう。
ジャノメ「Artistic Digitizer(アーティスティックデジタイザー)」
日本においていうと、趣味でミシン刺繍を始める方は「ブラザー」か「ジャノメ」の刺繍ミシンを購入することが多く、刺繍ソフトもミシンと合わせてこの2社から選ばれる傾向にあります。
ジャノメは長らくウィルコム系列の「デジタイザーMBX」を販売していましたが、今はバージョンアップを終了しています。その理由は知るところではありませんが、業界では珍しい話ではありません。
非常に優れていて評判も良かったソフトですので、こちらが気になる方はこの後に紹介する「ベルニナデザイナー」をぜひ候補に入れてみてください。
少し話が逸れましたが、今ジャノメから販売されているのは「Artistic Digitizer(アーティスティックデジタイザー)」です。こちらはDRAWstitch社製になります。
日本ではあまり知られていませんが、DRAWings XI PROという業務用ソフトを提供している会社です。
アーティスティックデジタイザーの価格は、定価で税込み187,000円。販売店により開きはあると思いますので直接確認されることをおすすめします。
Windowsしか対応していないソフトが多い中、Macにも対応しているのが魅力的。アップルユーザーにとってはありがたいですね。
ステッチタイプも豊富で、サテンやタタミ以外にもグラデーションなど豊富な埋め縫いが選択できます。アウトラインも太くしたり細くするなどできますので、色々な表現を楽しめることでしょう。
デジタイザーの時のようにCorelDRAW(コーレルドロー/デザインソフト)は付属していませんが、llustrator (AI)のベクターデータを読み込むことが出来ます。
難点はマニュアルで自在に作るといったことが得意でないこと。先のデジタイザーの後継と思って買われた方は違いに戸惑うかも。またネットでのチュートリアルが少なく、教えられる人が極めて少ないのも不安材料です。新しいソフトなのでしかたありませんが、ジャノメさんの今後のサポート体制に期待です。
ちなみにこちらのソフトは過去3回ほど無料トライアル期間がありました。今後もキャンペーンがあるかも知れませんので、気になる方はウォッチしておくと良いでしょう。
ベルニナ「Embroidery Software9 DesignerPlus」
世界でも人気のミシンのひとつ「ベルニナ」。日本でも古くから憧れを抱く人は多いでしょう。
確かにスタイリッシュなデザインで、これが部屋にあったら間違いなくテンションが上がる風貌をしています。もちろん見た目だけでなく機能も充実しています。
このベルニナから出ているソフトがこちらの「デザイナー」。価格は20万円前後で、現在Ver.9が販売されています。
プロ向けのソフトメーカーでトップを走るウィルコム社が開発したというだけあり、ホームユーザー向けですが充実した機能が魅力のソフトです。
プロ向けにオプションで販売されているような機能が標準装備されていたりと、廉価版とはいえ非常にお得。更にver.9からはWi-Fiコネクタも搭載されています。
趣味向けとは言ったものの、実際仕事で使っている方も多いと聞きます。
またベルニナの刺繍ソフトは、イラストが書けるソフトが合わせて付いてくるところも魅力。
CorelDRAW(コーレルドロー)というソフトで、日本で人気のIllustratorと同じような機能を持っています。正真正銘プロが使うデザインソフトです。
つまりIllustrator等のデザイン系ソフトを持っていない方からすると、一挙両得で非常に魅力的なソフトとなっています。
上記2つのソフトと比べると若干高価ではありますが、それを補って余りあるほどの魅力はありますね。
ただ、難点がひとつ。こちら日本語マニュアルがないんです。先に少し触れたジャノメのMBX V5は日本語マニュアルがネットで確認できますので、類似点は多いのですが、それでも不安な方は多いでしょうね。
刺繡に精通している方は雰囲気で大体わかると思いますが、初心者は講習を行っている所から購入するのが無難かもしれません。
ちなみにこちらのソフトは30日間の無料トライアルが可能ですので、興味のある方は試してみるのが良いでしょう。
2、おすすめ刺繍ソフト(ネーム刺繍メインでビジネス展開)
ここからはビジネス展開でのラインナップです。
まずは用途の多い「名入れ(ネーム刺繍)」に特化したおすすめ刺繍ソフトの紹介。
ブラザー「ネームPRO」
名入れビジネスを始めたい方が必ずしもミシンに詳しいとは限りません。
スポーツ店の方や、ネットビジネスでこれから刺繍を始める方など、ミシンやパソコンが苦手な場合もあるでしょう。
そうした方へは、ブラザーの職業用刺繍ミシン(VR100・PR1055X・PR670Eなど)と「ネームPRO」の組み合わせがおすすめ。
刺繍機と刺繍ソフトを同じメーカーで揃える必要はありませんが、不慣れな方には同じメーカーの方がサポート面でも安心感があるのではないかと思います。
ネームPROは刺しゅうPROのように、イラスト等のステッチを制作・編集する機能はありませんが、その代わり美しい日本語フォントが大量に内臓されているのが魅力。
また、エクセルで制作したネームより、学校のクラスやクラブチーム全員を読み込んで大量刺繍できるなど、ネーム刺繍に特化した機能が盛り込まれています。
メーカー希望小売価格は税込みで275,000円です。
コンピュコン
コンピュコン(COMPUCON)はギリシャのメーカーです。聞いたことない方も多いでしょう。
しかし心配ご無用。日本の刺繍業界では愛用者も多く安心できるメーカーです。
特に漢字刺繍に関しては他のどのソフトよりも美しいという評判もよく聞きますので、ネーム刺繍を一番に考えている方にはぜひ候補に入れてもらいたいところ。
ちなみにこれまで紹介した安価な刺繍ソフトは、単発で完成されたパッケージが多かったのですが、プロ向けのソフトになってくると用途に合わせて複数のパッケージが用意されています。
さらにそこからオプションで欲しい機能を単品で追加購入することも可能です。(写真を変換するフォトステッチなど)
コンピュコンもその1つで「EOS v3」と「Stitch&Sew v2」の2つのシリーズがあり、それぞれに複数のグレードが用意されているため、自分のスキルや必要機能に応じたものを選ぶことができます。(vはバージョンです)
必要な機能に特化できるため予算も抑えやすいですし、あとから買い替えすることなく上位パッケージにアップグレードすることもできるのも魅力的です。
EOS v3(中級者~上級者向け)
プロ エリート | 最上級パンチング/個人名・縁取りオプション/フルウィザード |
プロ カスタム(国内特別使用) | 上級パンチング/個人名オプション/フルウィザード |
クリエイター プラス | 中級パンチング/個人名連続入力 |
ビギナー プラス(国内特別仕様) | 初級パンチング/個人名連続入力 |
モディファイアー プラス | レタリング/編集 |
リーダー | 基本性能/簡易レタリング |
Stitch&Sew v2(初級者~中級者向け)
エンブロイダリースタジオ プラス | レタリング/デザイン作成/編集/フルオプション/個人名連続入力 |
エンブロイダリースタジオ | レタリング/デザイン作成/編集/フルオプション |
デザイナー | デザイン作成/編集 |
エディター | レタリング/編集 |
ビューアー | 基本性能 |
別売りの漢字書体
漢字は、楷書、明朝、行書、角ゴシック、丸ゴシック、勘亭流の全6書体。3,300文字数のBasicフォントと7,200文字のFullフォントから選択できます。Fullフォントで1書体70,000円程度しますが、必要な書体のみ購入することができます。
イオスを選ぶかステッチアンドソーを選ぶかは、やりたいことと予算によって変わってきます。
例えば、お値段を抑えながら、イラストの刺繍化や文字編集なども行いたい場合には、ステッチアンドソーのエンブロイダリースタジオクラスがお勧めとなります。別売りの漢字書体を2つ組み合わせたとして、税込み37万円程度になります。
3、おすすめ刺繍ソフト(本格的にビジネス展開)
最後に本格的に刺繍ビジネスを始めたい方におすすめのソフトを紹介。
自ずと刺繍機も職業用/工業用を選ぶ事になると思いますが、刺繍ソフトもそれらと相性の良い業務用ソフトを購入される方が多いです。
最近ではタジマのDG(Pulse社)を選ぶ方もいると思いますが、やはりウィルコム(wilcom)ユーザーが多いのではないでしょうか。世界100か国以上で販売され、多くの刺繍愛好家たちが行き着く先のソフトとも言えます。(私もそのひとりです・・)
ウィルコム「EmbroideryStudio」
ウィルコムの刺繍ソフトも用途別に様々なパッケージが用意されています。
時代のニーズや技術の進歩に合わせバージョンアップされ、現在は「EmbroideryStudio(ESシリーズ)」としてまとめていますね。
ウィルコム の良い所は、非常に多機能でありながら、初心者にも使いやすく設計されている所でしょう。特に最新バージョンはそのあたりが顕著です。また刺繍ソフトを使い始めると「もう少しこの辺を調整出来たらな・・」と思うことが多々あるのですが、そういったことを全て叶えてくれるソフトです。
日本語マニュアルもしっかりと完備され、サポート体制も整っています。
EmbroideryStudio ラインナップ
パッケージは大きく分けて上記の5つですが、最上位のデザイニングの中でも3つのグレードがあり、さらにはエレメントと呼ばれる追加機能がオプションで選べるようになっています。
機能はどれも高性能。これまで紹介したソフトを凌駕するものであることは言うまでもありません。
さらにCorelDRAW(コーレルドロー)も付属していますので、イラスト制作や画像編集などもスムーズに行えます。
おすすめはデザイニングのベーシックですが、ビギナーズでも基本のパンチは十分です。後々レベルに応じてグレードアップすることも可能です。
なお、デザイニングの最新バージョンからはこれまで完全オプションだった50種類以上の機能を含んだエレメントが標準装備されるなど、家庭用市場より参入される方へも魅力的な構成となっています。
価格はプロ向けのベーシックが780,000円(税抜き)、入門用ビギナーズが390,000円(税抜き)です。日本語書体は別売りとなります。
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