こんにちは!糸の帆(itonoho)のやまもとです。
今回は画像生成AIと刺繍ソフトを使って遊んでみたいと思います。最先端の技術を駆使して、より簡単に高品質な刺繍作品を作ろうという試みです。
ちなみに今回の作例でいうと、イラスト作成から刺繍データ化まで5~10分程度しかかかっていません。ご自身の作品作りや、ビジネス展開のアイデアとして参考にしていただけたらと思います。
画像生成AIと刺繍ソフトの可能性
今回やっていくのは「画像生成AI」と「オートパンチ」を組み合わせた刺繍データ作りです。流行りのAI技術を使って、サクッとおしゃれな刺繍データを作れたらなと思います。
1、画像生成AIを使ってイラストを作成
早速ですが、画像生成AIを使ってイラストを生成してみました。日進月歩のAI技術ですが、このクオリティが一瞬で作れてしまうなんて恐ろしいかぎりですよね…。絵が描けない作家さんにも優しい時代になりました。
ちなみに今回使ったのは「Leonardo.ai」。無料でかなり遊べるので、とりあえず画像生成AIを使ってみたいという方におすすめです。生成される画像のクオリティが高く、機能面もかなり充実しています。
画像生成AIの使い方自体はすごく簡単なので、あとはいかにオートパンチに適した画像を生成できるかがポイントになってきます。オートパンチに対する知識はある程度必要ですが、簡単に画像が作れるのでひたすら試して回数で勝負する作戦もありですね(笑)
すでに世界中のユーザーによって生成された豊富なサンプルがあるので、まずはそれらのプロンプトを参考にしながらコツを掴んでいただけたらと思います。
2、刺繍ソフトでオートパンチ
画像が準備できたので刺繍データ化して仕上げです。
使用する刺繍ソフトは「Wilcom EmbroideryStudio e4.5」。オートパンチにも様々な手法がありますが、今回のテーマに最もふさわしいのは「コーラルフォトステッチ」でしょう。
こちらフォトステッチの一種なのですが、画像を元に自動で刺繍データを作ってくれます。しかも糸切りゼロの一筆書きで重なりもないので、調整することなくそのまますぐに刺繍できるという優れもの。
今回はあらかじめコーラルフォトステッチを意識した画像を用意したので、一切編集することなく一発でこのクオリティの刺繍データが作成できました。
フォトステッチなのに写真ではなくイラストを使うところも地味にポイントだったりしますね。写真からの変換が上手くいかない方は、今回紹介したようなイラストを参考にしてみるのも良いと思います。
ビジネス展開のカギは「QCD」
せっかくなので刺繍してブックカバーにしてみました。
使用したのは家庭用の刺繍ミシン。刺繍からブックカバーの縫製まで合わせても1時間足らずといったところでしょうか。
モノづくりにはQCD(品質・コスト・納期)が重要です。
フォトステッチ経験者でしたら想像できると思いますが、データ作りに数日、糸替え数十回の作品になると、コストや納期面で採算を合わせるのは非常に難儀ですよね…。その点、コーラルフォトステッチでしたら糸替えなし、カラー表現も4色程度で生産可能です。
自分でもけっこう良い感じに仕上がったと思うのですがどうでしょうか。実はSNSにアップしただけで製作方法のお問い合わせやコラボの打診をいただきました。作り方などは惜しまず公開していきますので、ぜひ皆さんでアレンジしていただけたらと思います。
私も面白いデータが出来たら刺繍データショップで公開していきたいと思います。
業界では依然「オートパンチ<マニュアルパンチ」の考えが主流です。もちろんパンチャーとしてはマニュアルパンチが必須技術なことに変わりはないですが、オートパンチでしかできないデザインも増えてきている今日、色々組み合わせてみると出来ることの幅が広がってきますよね。
オートパンチを正しく活かすためには、各デジタイズツールとステッチタイプの相性など意外と知識が必要です。ただコーラルフォトステッチでしたら、その辺りの知識がない方でも一定レベルの品質が担保されます。
作成方法や細かい調整の仕方など、興味のある方はお気軽にお問い合わせください。講習にて一通りの流れやコツを解説させていただきます。
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