こんにちは!糸の帆(itonoho)のやまもとです。
今回紹介するのはWilcom EmbroideryStudioの「自動シークイン機能」です。
これからシークイン機の導入をご検討されている方の参考になれば幸いです。
Wilcom ES 自動シークインアドバンス(ツイン対応)
Wilcom ESの自動シークインアドバンスは、シークイン用のデータを作成するためのオプション機能です。シングルシークインだけでなく、ツインシークインやマルチシークインにも対応しています。
実は今回作ったシークインの刺繍データ、ほとんどオートパンチだけで作成しているんですよ。昔はシークインのデータはマニュアルで丁寧に制御してあげる必要があったんですが、今はWilcomのオプションを使えば簡単に作成できるようになってしまいました。(もちろんシークインの基本的な知識必要です)
ソフトだけでなく刺繍機の性能も上がっているので、シークインも徐々にハードルが下がってきているのかもしれませんね。特にタジマEZのシークインは糸切れほとんど起きなくて非常に快適に縫えます。
なかなかシークインをやっていらっしゃる方は少ないと思いますが、それゆえにビジネスチャンスの大きいジャンルでもあります。興味がある方にはぜひチャレンジしていただきたいです。
「シークインランニング」と「シークインコラムフィル」
シークインは他の機能と比べると設定項目が多いです。
とはいえ基本的な操作方法は、通常の刺繍におけるランニングと埋め縫いの感覚と変わりません。シークインランニングであればランニングステッチ上にシークインが落とされ、シークインコラムフィルであれば埋め縫い内に落とされるという仕組み。あとはそこから角度や間隔、シークインの固定ステッチの種類等を調整してあげる流れになります。
ちなみにシークインを落とす角度や方向にはある程度の推奨値が存在します。ハードの進化によりある程度無視できるようにはなってきましたが、それでも品質等を考えると基本知識は押さえておきたいところですね。
特殊なシークインフィル
他にも細かい調整で、様々な動きを受けることが可能です。例えばリバーシブルタイプになっていて裏と表でデザインが変わる「フリップシークイン」や、シークインスティプルフィルがその代表例。
さらに一度特殊ステッチの埋め縫いを分解してランニングステッチ化し、それをシークインランニングに置き換えるという荒業的な手法もあったりします。これを使うと一気にシークインの埋め縫いバリエーションが広がります。
細かい調整項目やその他機能に関しては、実際に触りながら覚えていくのが一番です。シークインは通常のマニュアルとは別に増補版がありますので、そちらも合わせてご確認いただければと思います。
シークインならではの高級で華やかな作品作り
いざやってみると想像していたよりスムーズに縫い上げられました。シークイン装置の調整や糸切れした時の対応は普通の刺繍と比べて大変ですが、データ作り自体は難易度低めな気がします。下縫い等もありませんし、とにかく自動シークインでここまで綺麗に仕上がるというのが良いですね。
シークインの魅力は何といっても見た目の華やかさと高級感。シークイン装置が取り付け可能な刺繍機となるとそれなりのお値段がしてしまいますが、導入すれば一気に差別化が計れそう…。刺繍の世界が一気に広がります。
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