こんにちは!糸の帆(itonoho)のやまもとです。
突然ですが、あなたは1つの刺繍データを作るのにどれくらい時間がかかっていますか?
もちろん作るデザインによっても変わってくると思いますが、他のみんながどれくらいの時間をかけているのかって気になりますよね。
”Time is money”なんて言葉がありますが、これは刺繍データ作りにおいても重要なキーワードです。
もし今作っている刺繍データが半分以下の時間で作れるようになったら…。あなたが持っている刺繍データ作りに対する苦手意識や煩わしさも一気に解消できるかもしれません。
刺繍データ作りにどれくらい時間がかかっていますか?
私自身、パンチングを習い始めた頃はよく「時間かけすぎだね(笑)」と言われていました。それでは仕事にならないと…。
とはいえ、正直教わる前段階で1年ほど独学で勉強していましたし、マニュアルパンチの基本(一筆書きなど)をはじめ、それなりの知識は身に付けているつもりでした。
ところがいざプロのパンチングを見せてもらうと、「えっ!?今何したんですか??」みたいな動きの数々に圧倒されました…。時間をかければ結果的に近しいものは作れたかもしれませんが、なによりその効率的なパンチングに魅せられワクワクしたのを今でも覚えています。私はここで初めて業務用刺繍ソフトの価値を知った気がします。
もちろん長くソフトを使ってきた経験値もあるのでしょうが、それ以上に、ただ知ってるか知らないかだけの知識レベルで大きな差があるなぁと思い知らされました。刺繍データ作りってかなり特殊な世界で情報も限られているので、見て初めて知ることは多かったですね…。
刺繍の品質を落とすことなく効率化する
ちなみにここでいう効率的なパンチングとは「オートパンチ系ツールを駆使して時短しよう!」みたいな話ではありません。業務用刺繍ソフトを使えば、品質を落とすことなく、マニュアルパンチの工程そのものをもっと楽に効率化できるという意味です。
最初は難しく聞こえるかもしれませんが、少し練習すれば誰でも使えるような機能ばかり。
糸の帆では刺繍ソフトの講習・サポートも行っておりますので、興味がある方はぜひお気軽にお声がけくださいませ。今回の操作は文章で伝えるのが難しいので、ぜひその目で見ていただけたらと思います。百聞は一見に如かずです。
刺繍ソフトによってパンチングの工程は大きく変わってくる
私はWilcom ESに出会ってから刺繍沼にハマってしまいましたが、その一番の理由は「刺繍データ作りに対する苦手意識や煩わしさがなくなった」からです。どれだけ作品を作りたい気持ちがあっても、データ作りが大変だったらどこかで必ず限界を迎えてしまうでしょう。
「なるべく糸切りが入らないように縫い順を考えながら作る」というのが刺繍データ作りの基本。とはいえ額面通り頭を使いながら縫い順通りに作っていくのって、今の私でも想像しただけで頭が痛くなります…。簡単な文字やロゴならともかく、複雑なデザインになるほど正直作るのが嫌になってきますよね(笑)
実際、マニュアルパンチで挫折した経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
ただ、そんなお悩みもWilcom ESなら解消できるかもしれません。マニュアルパンチの基本自体はどんなソフトも同じですが、その工程は使うソフトによって大きく変わってくるのです。
Wilcom ESならではの効率化ツールの分類
パンチングの効率化に関わるツールは、主に上記3種類に分類されます。
刺繍ソフトを比較する時など、よく注目されがちなのは①や②です。素人目に見ても分かりやすく時短やデザインの向上につながりそうですよね。実際これらもかなり優秀で、これだけで十分価値を感じていらっしゃるユーザーさんも多いかと思います。
ただ、今後趣味や仕事といった用途に関わらず、パンチングの工程で頻繁に使うことになるのは間違いなく③のツールです。断言します。
つまり「刺繍ソフトにおいて③の機能がどれだけ充実しているか」が刺繍データ作りにかかる時間や労力に直結しているということ。Wilcom ESユーザーさんでまだこれら機能を使ったことがないという方も、ここに時短やストレス削減の余地が秘められています。
例えばオブジェクトの縫い順を並び替えたい時。もしかして下記のようなパネル上で、マウス操作(ドラック&ドロップ)で並び替えていませんか?
もしそうであればかなり伸びしろがあります。刺繍データを作っていると何十、何百ものオブジェクトが細かく並ぶのが当たり前。この中から特定のオブジェクトを見つけて操作するのって正直かなり面倒ですよね…。
もちろん上記手法も全く使わないわけではありませんが、Wilcom ESならこのパネルを一切使わなくても、もっと簡単に縫い順を調整することができます。しかもやり方は一つではありません。並び替え作業一つをとっても、状況に応じたいろんなやり方が備わっています。
他にも新規オブジェクトの差し込みとか。通常新しく作成したオブジェクトは、パネルの一番下へ下へと追加されていきますよね。実はこれもWilcom ESの機能を使えば、作成時に任意の場所に差し込むことが出来ます。例えばあとからつなぎのランニングステッチを挿入したい時とか。いちいち並び替えする必要すらなくなるわけです。
これらはほんの一例に過ぎませんが、こうしたツールの積み重ねが最終的に大幅な時短やストレス削減につながっています。私自身がそうだったように、人によっては今までやってきたマニュアルパンチの概念すらも変わってくるかもしれませんね。
限られた時間を有意義に使えるように
良くも悪くも、刺繍データ自体は別にこういったツールを使わなくても作れてしまいます。実際、知らないままソフトを使っていらっしゃるユーザーさんも多いと思うのです…。
どうしても品質やデザイン面の派手な機能に目を向けられがちですが、個人的には上記のような隠れた効率化ツールによって生まれた時間にこそ、大きな価値があると思っています。まさに”Time is money”ですね。
特に刺繍をお仕事にしたいと考えたとき。刺繍の全工程においてデータ作成にかけられる時間はそれほど多くありません。タイムパフォーマンスを高めて、限られた時間を有意義に使っていただけたらと思います。
コメント
よく拝見させていただいてます。
弊社では他所のパンチ屋さんとの交流がなく刺繍やソフトについての情報交換などがあまりないです。
出来ればWilcom ESの講習会やセミナーなどが開催されればソフトの勉強や交流が出来ていいなと思いました。
ブログご覧いただきありがとうございます!
もともと閉鎖的な業界ですし、なかなか情報交換できる場もありませんよね…。
個別にはなりますが、講習も行っておりますのでぜひお気軽にお声がけくださいませ。