こんにちは!糸の帆(itonoho)のやまもとです。
今回紹介するのはWilcom EmbroideryStudioの「グラデーション機能」です。
マニュアル作業では作るのが大変なグラデーションがボタン操作で簡単に作れてしまいます。デザイン的な使い道も豊富なのでぜひ使ってみてください。
Wilcom ESでグラデーション刺繍を楽しむ
Wilcom ESにはグラデーションを楽しむ機能が2つあります。それが「アコーディオンスペース」と「カラーブレンド」です。
上級モチーフにもパターンのサイズを徐々に変化させるグラデーションがありますが、こちらは埋め縫いの色合いを徐々に変化させる本当の意味でのグラデーションとなります。
両者の違いは下記の通り。
実際に使い方を見てみましょう。
1色でグラデーションを作る「アコーディオンスペース」
まずは「アコーディオンスペース」。
こちらはタタミの埋め縫いに効果的な機能で、ステッチの間隔を徐々に変化させることでグラデーション効果を付ける事ができます。つまり単色の糸で繊細な濃淡を表現することが出来るわけです。
ちなみにグラデーションのかけ方は、オブジェクトプロパティの「プロファイル」より好みの変化を選択可能。その他にもステッチの間隔や角度を調整したり、別の効果と組み合わせたり…。表現の幅も広いです。
ちなみにこちらはWilcom ESのデザインライブラリのデータです。
綺麗ですよね。通常のタタミにアコーディオンスペースを適用しただけで、ここまで立体的な表現が生まれます。
単調でのっぺりしがちな埋め縫いも、たったこれだけで随分と変わりますね。通常なら2~3色くらい使わないとこういった濃淡は作れません。
2色の糸でグラデーションを作る「カラーブレンド」
続いて「カラーブレンド」。
こちらは2色の糸を使ってグラデーションがかけられる機能です。上記で紹介したアコーディオンスペースを2つ重ねたようなイメージですね。
アコーディオンスペースは単色での淡いグラデーションでしたが、カラーブレンドを使えば全く別の色でも違和感なくグラデーションをかけてくれます。ここまでスムーズな色の変化をマニュアルで作るのは大変ですからね…。
そしてグラデーション機能をふんだんに使った刺繍作品がこちらになります。
蓮の花はアコーディオンスペースで立体感を演出し(背景の黄色はベクター画像によるもの)、カエルの身体はカラーブレンドを使って陰影や模様を付けています。
また一見複雑な色合いですが、上手くカラーブレンドを使うことによりデジタイズの手数も大きく削減することが可能です。
エレメントの中でも少し高価となっていますが、その他特殊効果も付属しているので興味がある方はぜひ。気になる点があればお問い合わせください。
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