こんにちは!糸の帆(itonoho)のやまもとです。
ここでは刺繍ソフトの選び方として注意すべき点をまとめました。
そもそも刺繍ソフトは、フリー(無料)のものから100万円を超す高額パッケージまであります。種類も多く、初心者が自分にとって最適なソフトを選ぶのはなかなか難しいでしょう。
高価なものですから、あとから後悔しないためにもぜひ知っておいてもらいたいポイントです。
刺繍ソフトの選び方
それでは早速刺繍ソフトの選び方をご紹介。
まずは下記の3つのポイントを確認しておきましょう。
1、刺繍ミシンとソフトはメーカーが違っても良い
1つ目は刺繍ソフトのメーカー選び。
刺繍ソフトを選ぶ際の最も大きな誤解は、「刺繍ミシンとソフトのメーカーが同じでないといけない」といった勘違いです。
例えば、ブラザーの刺繍ミシンだから「刺しゅうプロ」を、ジャノメの刺繍ミシンだから「アーティスティックデジタイザー」を選ぶといった感じですね。確かに刺繍ミシンによって読み込めるデータの拡張子は違いますが、どの刺繍ソフトを使ってもそれぞれのミシン用に変換できるので問題ありません。
ちなみに家庭用の場合は、刺繍枠の設定や色変えなど、同じメーカーの方が利便性が高いこともあります。それを踏まえた上でも、刺繍ソフトの性能をアップさせる目的で、ブラザーの刺繍機に他メーカーであるベルニナが販売しているソフトを選ぶのも大いにありです。
刺繍の品質は、圧倒的にミシンの差よりもデータの差によって決まります。特に販売目的で刺繍をする方は、刺繍ソフトの選び方で大きく差が付くと思っておきましょう。
2、フォントデータは必要?
2つ目はフォントデータ。
刺繍ソフトにはあらかじめ「日本語フォント」が内臓されたものや、フォントだけのものなどがあります。選んだソフトによって備わっている書体の種類や数が違うのです。
もちろんフォントも安くはありません。中にはオプションであとから料金を払って追加するタイプもありますから、その辺りもあらかじめ確認しておきたいところですね。
ちなみにネーム刺繍のデータ作成には「レタリング」という機能(ツール)が使われますが、名入れサービスなどネーム刺繍の販売目的で購入される方は、その機能が充実しているソフトを選ぶことをおすすめします。
3、Windows版、Mac版に注意
3つ目は対応OSの確認。
刺繍ソフトはMac OSに対応していないものがほとんどです。
例えば「刺しゅうPRO」や「Wilcom EmbroideryStudio」も正式にはWindows OSにしか対応していません。「Boot Camp」や「仮想化ソフト」などにより使用することは可能ですが、個々の環境にも左右されます。
ジャノメの「アーティスティックデジタイザー」など、どちらのOSにも対応しているものもあるので、Macユーザーの方はその辺りも注意しておいてください。
また、刺繍ソフトを快適に動かすためにはパソコンのスペック(性能)も大きく影響します。推奨環境も合わせてチェックしておきたいですね。
刺繍ソフトのメーカーについて
刺繍ソフトはミシンの販売会社が作っていると思われがちですが、基本的には専門の別会社が作っています。
ちなみに刺繍ミシンは、家庭用では「ブラザー」や「ジャノメ」、工業用では「タジマ」や「バルダン」、「ハッピージャパン」など、日本メーカーが世界的にも多くのシェアを持っています。
しかし、刺繍ソフトに関しては残念ながら海外勢がシェアを占めている状態です。
例えば、ジャノメから販売されていた「デジタイザーMBX」や、ベルニナから販売されている「DesignerPlus」などはいずれも「Wilcom(ウィルコム社/オーストラリア)」にて開発されたソフトです。
ウィルコムは業界最大手の1社で、プロ向けのソフトを作りながら、一般家庭向けとしてHatchなど機能を落として提供しています。
また、日本の刺繍名入れ業者では愛用者の多い「COMPUCON(コンピュコン/ギリシャ)」や、タジマと提携する「Pulse(パルス/カナダ)※現在はタジマが買収」、ジャノメと提携する「DRAWstitch(ドローステッチ/キプロス)」なども全て海外勢です。
他にもEmbirdを提供する「BALARAD (バララッド/スロバキア)」、StitchArtist を提供する「Embrilliance(エンブリリアンス/アメリカ)」などなど…。
刺繍ソフトを作っている会社はたくさんありますが、何れも海外メーカーばかりであり普段私たちが耳にするメジャーな会社ではないことも刺繍ソフトについてあまり知られていない要因のひとつかも知れませんね。
アフターサポートの確認を
刺繍ソフトを使いこなすためには、刺繍の知識&ソフトの機能に加え、パンチングの基礎を習得する必要があります。ただ残念なことに販売店の多くはそれらをサポートするスタッフを擁しておらず、メーカーでもお応えできていないのが現実です。
ネットでのチュートリアルも少なく、使いこなせずに刺繍難民となっている方のお話も耳にします。
購入予定店はそのあたりに詳しい人なのか?もし不安であれば個人教室など含め、あらかじめ相談できる人を作っておくと安心ですね。
用途別おすすめ刺繍ソフトまとめ
あとは上記のポイントを踏まえつつ、それぞれのメーカーから販売されているソフトの機能と価格をもとに選ぶだけです。
具体的な刺繍ソフトに関しましては、下記の記事で用途別におすすめの商品をまとめてあるのでご参照ください。
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