こんにちは!糸の帆(itonoho)のやまもとです。
今回紹介するのはファイバーレーザーを使った「電子彫刻機」です。
ステンレス、金属系の素材にレーザーでデザインを刻印する機械。例えばノベルティに名前やロゴを入れるときに使われたりします。
デザインデータさえあれば知識不要で簡単に使えるというのが魅力です。
電子彫刻機とは?
こちらがファイバーレーザー電子彫刻機のイメージ動画になります。
こんなにも簡単にロゴ入れができてしまうんです。
ステンレス、金属系への電子彫刻に使える
用途としては、ステンレスや金属系素材への彫刻です。
代表例を挙げるとすればノベルティへのロゴ入れですね。金属製のプレートタグや、スプーンやフォークといった商品にロゴを入れたり、ゴルフクラブや工具類への彫刻も定番。一瞬でオリジナルグッズに変身します。
機械やソフトの操作も非常に簡単ですし、彫刻もスピーディー。専門的な知識を持っていなくても問題なく扱えるというのもありがたいです。(1時間もかからずにすぐに扱えるようになるレベル)
デザインファイルをもとに手軽に刻印ができる
電子彫刻は基本的に「ビットマップデータ」や「ベクターデータ」を元に行われます。
illustrator等で作成したデザインファイルを、ファイバーレーザーの制御ソフト(EZCAD2)で読み込めばすぐに彫刻可能です。(制御ソフト上でも簡単な文字などは作成できます)
また、ただのデザインファイルだけでなく「刺繍データ(DST)」も読み込めてしまうのも魅力的。ステッチに合わせてレーザーが動くので、なんとも面白い表現が生まれます。すでに刺繍ソフトを扱っているという方にはぜひチャレンジしてみてもらいたいです。
ファイバーレーザー電子彫刻機の使い方
それでは実際にファイバーレーザー電子彫刻機を使ってみましょう。
基本操作は単純なのですぐに覚えられると思います。
1、使用するデザインデータの準備
まずはデザインデータの準備から。今回はillustratorで作成したベクターデータを使用します。
レーザー加工用の特別な作業はとくにありませんが、データ作成時にある程度サイズ等を合わせておくと楽ですね。フォント等はアウトライン化して保存しておきます。
2、ソフト(EZCAD2)でデータとレーザー出力等調整
続いて先ほど作成したデザインデータを制御ソフト(EZCAD)で読み込みます。
こちらのソフト上でもデザインの調整はできますが、今回はillustratorですべて作り上げてしまったので、あとはレーザーの出力やスピード、回数を指定する程度でOK。
レーザーの動きもラインや渦巻状に変更できるので、それだけで彫りの雰囲気が変わったりします。
3、レーザー彫刻
準備ができたらいよいよレーザー照射です。
まずは照射口と対象物の距離を合わせましょう。(事前に上手く彫刻される距離感を測っておく必要があります)
プレビューを押すと赤いLEDの目安(デザインプレビュー)が出るので、そこに合わせて対象物をセット。あとはレーザー照射で彫刻が始まります。(レーザーはフットペダルでも照射できます)
4、完成
完成です!すごく簡単ですよね。
デザインのサイズや回数でも変わってきますが1個あたり数秒で終わります。一度レーザーの調整をしてしまえば、「対象物のセット→レーザー照射」という繰り返しで量産も可能です。
うちは刺繍がメインですが、レーザー彫刻もまた違った魅力がありますよね。
ファイバーレーザー電子彫刻機のスペック
モデル型番 | FM30 |
レーザー出力(W) | パルスファイバーレーザー方式 30W |
作業エリア | 110mm×110mm |
寸法(幅W×奥行Z×高さH) | レーザー部(W48cm×Z68cm×H68cm) 発信機(W21cm×Z45cm×H40cm) |
重量 | レーザー部(19KG) 発信器(24KG) |
波長 | 20-100KHZ |
マーキング速度 | 0-7000mm/s |
マーキング彫刻深さ | 0.01mm-0.7mm |
日本語版コントロールソフト | EZCAD2 |
インターフェース | USB1.1/2.0以降 |
データフォーマット対応 | アパレルCADソフトウェアに対応(刺しゅうデータDST対応) |
電源 | AC110/220V±10% 50/60Hz |
詳しいスペックは上記の通りです。お値段は115万円(税抜き)。
大きく分けると「レーザー部」と「発信器」に分かれていますが、ご覧の通り非常にコンパクトな作りとなっています。あとは機械をコントロールするためのソフトを扱うPCや設置台があればOKです。
とにかく機械刺繍と違って、特別な知識がなくても誰でも扱えるというのが魅力です。とりあえず身の回りのものに片っ端から電子彫刻してみたくなりますね。
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