こんにちは!糸の帆(itonoho)のやまもとです。
久しぶりに動物刺繍をしてみました。お客様から「猫刺繍がしたい」というお声を沢山いただいておりましたので、一手法として少しでも作り方の参考になれば嬉しいです。
やっぱり動物刺繍は一度作り始めると止まらなくなりますね…。ソフトの性能にも助けられながら作品作りに集中できているのかなぁと思います。
Wilcom ESの「TrueView機能」が動物刺繍をサポート
ちなみに、糸の帆では動物刺繍の作り方を大きく分けて3パターン紹介しています。
Wilcom ESのe4.5から新しく追加された「手縫い風効果」により、作り方の幅が格段に増えましたよね。この機能は動物刺繍業界のゲームチェンジャーになりました。Wilcomの刺繍ソフトを使えば、データ作り初心者さんでもデザインセンスで勝負できるような環境になりつつある気がします。
PCモニター上でリアルな仕上がりをイメージできる
ただ、個人的に何より助けられているのはWilcom ESの「TrueView機能」だと思っています。
TrueViewというのは高解像度の刺繍プレビューで、PCモニター上で実際の仕上がりをリアルにシミュレーションできる機能のこと。縫い縮み等を除けば、ほぼ画面で見ているイメージ通りに刺繍してくれます。これがかなり優秀なんです。
特にリアルな動物刺繍をしたい時は、針落ちによる陰影などが重要なポイントになってきます。この辺りをデータ作りの段階で確認できるのは非常に大きいです。
おかげ様で「実際に刺繍してみたらなんかイメージと違う…」みたいなことがほとんどありません。データ作りにかける時間はもちろん、試し打ちの時間や資材もかなり減らせています。今回もステッチの入り方など、ほぼ想定通りに仕上がりました。
なによりモニター上の見た目が綺麗だと、データを作っている時間がすごく楽しくなるんですよね。試し打ちをしなくてもモニター上でどんどん良くなっていく様が分かるので、作り込み始めるともう止まらなくなります。動物刺繍ってモチベーションの維持も結構大事ですからね…。
シンプルですが、データプレビューと実物の差異が少ないメリットは大きいです。4Kモニターもサポートしてますし、動物刺繍において視覚的なサポートは大きな武器になると思います。
クライアントさんとのイメージ共有もスムーズ
また、少しお仕事的な観点でいうと、クライアントさんとのイメージ共有でもかなり役立っています。
初期段階での打ち方のパターン提案など、刺繍にあまり詳しくないお客様相手にも、TrueView画像を送るだけで実際の雰囲気をイメージいただくことが可能です。これだけでも確認作業がかなりスムーズになりますよね。
糸の太さや光源など見え方も調整できるので、使用する糸やデザインによって調整してみてください。
刺繍のようなプリント「バーチャル刺繍」
また、少し刺繍とはジャンルが変わりますが、TrueView機能はプリントのお仕事にも活かすことができます。
「バーチャル刺繍(TrueViewプリント)」といって、刺繍データの見た目をそのまま衣服にプリントしたりすることが出来るんです。まるで刺繍のようなプリント。特にTシャツに大きな刺繍がしたいというご依頼があった際にはこういった加工もありだと思います。
これも見た目が本物さながらのTrueViewならではの使い方ですよね。実際の刺繍と組み合わせてみても面白いですし、プリント以外にも広告、ポスター、看板など様々な用途に活用できます。
高解像度のPNGフォーマットに書き出せるので、大きなサイズでも問題ありません。ちなみに衣類とかだと200~400DPIが良い結果を得られるみたい。プリントする対象によって解像度を調整してみてください。
バーチャル刺繍なら糸切り等も考えなくて良いので、アイデア次第で色々と面白い使い方が出来ると思いますよ。
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